ドリス ヴァン ノッテン、クチュールとグランジのマリアージュ|パリ コレクション|ファッショントレンド

ドリス ヴァン ノッテン、クチュールとグランジのマリアージュ

PARIS collection 2013 SS vol.01

現代のベルギー・アントワープを代表するデザイナーとして、「ドリス ヴァン ノッテン」の名は絶対に外せない。かつてアントワープ6の一人としてロンドンできっかけを掴み、1989年に初となるフラッグシップショップを地元に築き、それからはファッション業界の紆余曲折に翻弄されることもなく、着実に歴史に名を残すブランドとして実績を積み上げている。過去にはインドのサリーなど、美しい刺繍の入ったエスニック調の作風が印象深かったが、近年はそこにテーラードを差し込んだトラッド調のシンプルなデザインも増えてきた。それは2013年春夏コレクションも同様で、そこで見てとれたのはチェックにプレイドにグリッドといった、プレッピーな要素いっぱいの格子柄だ。ただ、そういった要素を含んでいるとはいえカジュアル一辺倒に終わらないのが「ドリス ヴァン ノッテン」。さまざまなパターンやプリントを千鳥格子と対比させたり、ミックスさせたり、メタリックなモチーフを挟んで肩の力が抜けたラグジュアリー感を演出したり。ラッフルシフォンのトップスにプリントシャツを合わせたり、チェック柄の上に透明感のあるフローラルプリントを重ねるといった、エレガンスとリラックスのバランスは絶妙だ。素材にもこだわりのあるブランドだけにラグジュアリー感は常に存在するが、今回はそこに90年代のグランジ的エッセンスを盛り込んだ非常にモダンでフレッシュなスタイルが数多く登場した。キャリアが長くなっても若々しさを失わない「ドリス ヴァン ノッテン」の卓越した美意識は、毎シーズン目利きのファッショニスタを魅了してやまない。

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TREND

2013年3月のパリファッションウィーク期間中、「H&M」が初となるキャットウォークショーを開催した。場所は、ロダン美術館の敷地内に作られた特設会場で、まるで70年代のパリのパーティエレガンスに満ちた夢のアパルトマンのような世界。エマ・ロバーツやクロエ・モレッツといったセレブリティをゲストに迎えた華やかなショーは、当日hm.comを通してライブ配信も実施された。最新コレクションのイメージは、テーラードのシェイプと繊細なドレスの融合でトムボーイ・スピリットに溢れたモダンなもの。ジョージ・コルティナによるスタイリングでカーラ・デルヴィーニュやイザベリ・フォンタナ、アリゾナ・ミューズといった旬のモデル達が着こなしたアイテムは、クロップド丈のテールコートやマスキュリンなオーバーコート、ボーホージャケット、ダブルブレストのレザージャケットなど多様な着こなしが可能なアウター、また背中が開いたスパンコールのドレスやニットウェアなどドラマティックかつデコラティブで遊び心がふんだんに盛り込まれたものだった。このコレクションは、2013年9月5日より日本国内では限定店舗にて発売される予定だ。

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